ハリは重要です
2001年に発行された、川釣り関連の書籍には、以下の記載があります。
タナゴ釣りに狂っているベテラン諸氏が、場所やエサと同じくらい重視しているのが「仕掛け作り」だ。
本気でタナゴ釣りの仕掛けを作るなら、それに使うパーツ類は専用の極小サイズのものを用意しないとダメだそうである。
と、このように書くとビギナーの方は尻込みしてしまうかも知れないが、実際にタナゴを釣る場合に重要なのは「ハリ」だけで、ほかの部分はそんなに神経質になる必要はない。
タナゴというのは案外と貪欲な魚なので、少々、仕掛けに違和感を持っても平気でエサを食ってくるものなのだ。タナゴ釣りで一番のキモになってくるのは「研ぎ・エサ付け・誘い」である。
「川釣りの極意」西野弘章・著 山海堂(現在はつり人社が新装版を販売中)
タナゴの小さな口に合わせて、ハリを小さく鋭く研ぐことが、特に重要とされていました。
そうは言っても、極小サイズのタナゴ針を研ぐことは、かなりハードルが高い作業です。
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市販のタナゴ針が充実
そんな中、がまかつが、極タナゴを発売。
こちらは、ベテランも太鼓判を押す出来ばえで、自らハリを研がなくても、十分タナゴ釣りを楽しめるようになりました。
そして、さらに近年、
- 極タナゴ極小(がまかつ)
- 魅玄タナゴ(オーナーばり)
が相次いで発売。選択の幅が広がりました。
極タナゴ極小は、極タナゴよりも全体的に小さく、重量で10%減とのことです。
ただし、ハリ先の大きさはあまり変わりません。(むしろ極タナゴよりも少し長く見えます。)
魅玄タナゴは、「新子、豆タナゴ専用」とあるとおり、ハリ先が極タナゴよりもかなり短いです。
新虹鱗タナゴ(ささめ針)も人気のハリです。
新虹鱗タナゴは、極タナゴの約半額でありながら、ネット上などで高く評価されています。
新虹鱗タナゴと極タナゴは全体の大きさや針先の長さはほぼ同じですが、全体の形や針先の向きには違いが見られます。
特にハリの先端、返しの部分については、極タナゴの方が精密に加工されています。
現在は上記も含めて、様々なタナゴ針が市販されています。
使用感について
私の個人的な使用感は、以下のとおりです。
極タナゴ
全体的にバランスが良く、どんな条件でも安心して使えます。
軸が長めでグルテンも付けやすく、扱いやすいハリです。
極タナゴ極小
極タナゴよりも小さく軽量で、吸い込みが向上している印象です。
ただし良型のタナゴには、チモトまで飲まれてしまうこともあります。
小さなタナゴもそれなりに掛かります。
一方で沈下が遅いため、カダヤシにつかまりやすく感じます。
軸が細い上に短く、グルテンを付け難いのが難点です。
魅玄タナゴ
4種の中では最もハリ先が短く、ミクロサイズのタナゴも掛かります。
掛かりやすい一方で、バラしやすくもあります。
小さなタナゴが主体の条件で、本領を発揮するハリです。
ハリ先が極端に短いせいか、グルテンが付け難いように感じます。
柔らかめの黄身練りや温泉卵とセットでの使用がオススメです。
新虹鱗タナゴ
4種の中で、最も安価なハリです。
かといって掛かりが悪いことはなく、極タナゴと大差なくタナゴが掛かります。
軸が長めでグルテンを付けやすく、掛かったタナゴを外すのも簡単。
コストパフォーマンス抜群のハリです。
おすすめのハリス
多くのタナゴ釣り関連の書籍では、「ナイロンハリスは張りが強く、吸い込みが悪い。」として、テトロンのハリスがついた市販品を推奨しています。
ハリスつきの「極タナゴ」「極タナゴ極小」「魅玄タナゴ」「新虹鱗タナゴ」は、以下のリンクからもご購入いただけます。
しかし、ハリス付きのハリは割高ですし、欲を言えば、もう少し細く、弱いハリスを使いたい、と感じました。
そこで、バラ針を買って、何種類かハリスの素材を試した結果、現在、私がハリスとして使用しているのは、フライタイイング用の
- ユニスレッド8/0(ティムコ)
です。
ちなみに、ユニスレッドはポリエステル製。
ポリエステルとテトロンは同じ素材です。
もしよろしければ、お試しください。
なお、「ユニスレッド8/0」は、以下のリンクからもご購入いただけます。
また、バラ針の「極タナゴ」「極タナゴ極小」「魅玄タナゴ」「新虹鱗タナゴ」は、以下のリンクからもご購入いただけます。
タナゴ針の針結びに、抵抗を感じる方もいるかもしれません。
ちなみに西野弘章氏の著書「川釣りの極意」には、「タナゴバリの場合は打ち掛け結びを2回掛けするだけでいい。」と書かれています。
魅玄タナゴや新虹鱗タナゴ、極タナゴは、ハリ軸が長めなので割と簡単に結べますよ。
また、チチワを作るのが難しい場合は、速攻8の字結び(ダイワ)などを使えば、問題なく作業ができると思います。
「速攻8の字結び」は、以下のリンクからもご購入いただけます。